一般社団法人日本オンライン協会が、主な6つのリテラシーについて解説します。
ITリテラシー
ITリテラシーとは、「ITに関するものを理解し、活用する力」です。情報技術(IT)を使用して情報を収集、処理、伝達するための必要なスキルや知識を指します。これは、パソコンやスマートフォン、インターネット、ソフトウェアなど、様々なITツールを使用することが含まれます。ITリテラシーには、基本的なコンピューター操作やプログラミング、インターネットの使用・活用、情報の検索と分析、デジタルプライバシーやセキュリティに関する知識などが含まれます。これらのスキルと知識は、現代社会で必要不可欠であり、個人やビジネスにとって、効率的で生産的な働き方を実現する上で非常に重要です。
メディアリテラシー
メディアリテラシーとは、メディアの特性を理解して使いこなす複合的な能力です。情報やメディアを扱う上で必要なスキルや知識を指します。これは、テレビ、新聞、ラジオ、雑誌、インターネット、ソーシャルメディアなど、様々なメディア形式を含みます。メディアリテラシーには、情報の信頼性を評価する能力、メディアの意図や偏向性を理解する能力、メッセージを分析し、自分自身で考えることができる能力、メディアを使って自分自身を表現する方法を理解する能力などが含まれます。これらのスキルと知識は、現代社会で必要不可欠であり、偽情報や虚偽報道、フェイクニュースなどに惑わされずに、正しい情報を判断するために必要です。また、自分自身や他人を表現するためのメディアを使用する際にも、メディアリテラシーは重要な役割を果たします。
ネットリテラシー
ネットリテラシーとは、インターネット・リテラシーを短縮した言葉で、インターネットの情報や事象を正しく理解し、それを適切に判断、運用できる能力を意味します。インターネットやデジタルテクノロジーを使用する上で必要なスキルや知識を指します。これは、ネットワークセキュリティ、プライバシー、コミュニケーション、情報検索、デジタル著作権、オンラインエチケットなど、様々な領域を含みます。ネットリテラシーには、正しい情報を見つける方法、インターネットの安全な使用方法、オンラインでのコミュニケーションスキル、オンライン上の個人情報の保護方法、適切なソーシャルメディアの使用方法などが含まれます。これらのスキルと知識は、現代社会でのデジタルなコミュニケーションやビジネス、オンラインでの情報共有や協働作業において必要不可欠です。ネットリテラシーを持つことで、オンライン上で効果的かつ安全に活動し、デジタル社会においてより積極的かつ生産的な働き方を実現することができます。
コンピュータリテラシー
コンピューターリテラシーとは、パソコンやスマートフォンなどのコンピューター機器について正しく理解して、使いこなす能力のことです。コンピューターやデジタルテクノロジーを使用する上で必要なスキルや知識を指します。これには、基本的なコンピューター操作やソフトウェアの使用、デジタルデバイスの管理、ネットワーク接続、セキュリティ、プログラミングなどが含まれます。コンピュータリテラシーには、マウスやキーボードの使用、ファイルの管理、ワードプロセッサーやスプレッドシートなどのソフトウェアの使用方法、インターネットの使用方法、メールの送信や受信方法、ウイルスやスパイウェアの防止、プログラミングの基礎などが含まれます。これらのスキルと知識は、現代社会において必要不可欠であり、ビジネス、教育、個人生活などあらゆる領域でコンピューターが使用される現在、生産性を高める上で非常に重要です。また、コンピュータリテラシーを持つことで、新しいテクノロジーの導入や変化に柔軟に対応し、競争力を維持することができます。
情報セキュリティリテラシー
セキュリティリテラシーとは、セキュリティ全般についての正しい理解と活用できる能力のことです。情報セキュリティに関するスキルや知識を指します。情報セキュリティは、情報資産を機密性、完全性、可用性の観点から保護することを目的としています。情報セキュリティリテラシーは、個人が情報セキュリティに対して責任を持ち、情報漏洩や不正アクセス、マルウェア感染(自らを有益なプログラムであるかのように見せかけ、ユーザーに不利益をもたらすための機能を提供するマルウェアのこと)などのリスクを回避するために必要なスキルや知識を身につけることを意味します。情報セキュリティリテラシーには、強いパスワードの作成、定期的なパスワードの変更、不審なメールの開封を避けること、機密性の高い情報を安全に保管すること、セキュリティソフトウェアを更新すること、不正アクセスやフィッシング詐欺などの攻撃から身を守る方法を知ることなどが含まれます。情報セキュリティリテラシーを持つことで、個人情報や企業情報の漏えいや不正アクセスを防止し、情報資産を安全に保護することができます。また、組織全体で情報セキュリティを向上させることができるため、ビジネス上でも重要な役割を果たします。
AIリテラシー
AIリテラリーとは、人工知能(AI)についての理解や知識、AIを効果的に利用するためのスキルのことを指します。AIリテラリーは、AIの基本的な概念の理解から始まり、その働き方、可能性、制約、そして倫理的な問題を理解するまで広範にわたります。AIリテラリーは、コンピューターサイエンス、情報科学、哲学、倫理学、心理学、法律など、さまざまな分野の知識を包含します。また、データ分析、プログラミング、機械学習モデルの設計と訓練、結果の解釈など、AIの具体的な使用に関連する技能も含みます。AIリテラリーの重要性は、21世紀のデジタル社会でますます高まっています。AIが日常生活のあらゆる面に浸透するにつれて、一般の人々がAIの機能と限界を理解し、それを適切に使用し、その結果を評価できる能力が求められています。また、企業や政府などの組織も、AIを効果的に活用し、リスクを管理するためのAIリテラリーが必要とされています。